実直線の閉部分群の分類
この文書では集合の集積点全体をで表し、の孤立点全体をで表す。が成り立つことは位相空間論の初歩であろう。
この文書では実数の部分集合しか出てこないので集積点、孤立点の定義をその限られた状況下で改めて述べておくと便利であろう。
について、がの集積点であるとは、任意のに対してあるが存在してかつを充たすことである。
またがの孤立点であるとはあるが存在してを充たすこと。
定義から明らかにとなることに注意せよ。
また以下の文章ではである。
補題 1.
実数についてと定義する。このときとなると任意のに対して
が成立する。
証明.
まず
が成り立つことに注意しよう(なぜ成り立つか?)。このときとなるが存在する。そしてこのとき
なのでである。なので
がわかる。 ∎
補題 2.
の部分群についてならばである。
証明.
とすると任意のに対してが存在してかつ を充たす。
するとが加法群であることからであり及びとなる。は任意であったのではの集積点であることが分かる。 ∎
命題 3.
の部分群についてならばはで稠密である。
証明.
先の補題2よりであるから任意のに対してかつとなるが存在する。はの部分加法群なので適当に符合を変えてとしてもよい。するとである。
命題 4.
の部分群についてならば、あるを用いてと書ける。
証明.
であるが、今であり、なのでとなる。つまりはの閉部分群となる。
の点はすべて孤立点なので十分小さいをとれば
である。
case1:のとき; このときである。(なぜか?)
case 2;のとき; このとき実数の公理から
が存在するが、が閉であることからとなる。以下となることを示そう。
とし、とする。適当に符合を変えてとしても一般性を失わない。なので
である。つまりである。ここでをとなる最大の整数とする。(このような整数は確かに存在する。なぜか?)するとであり
である。もしここでならばである。よってつまりとなるが、これはの最大性に反する。従ってつまりである。は任意であったので結局が示された。 ∎
定理 5.
の閉部分群は
の形のものしかない。
証明.
をの閉部分群とする。
case1:のとき; 命題3よりはの稠密集合となるが、は閉なのでである。
case2:のとき; 命題4からはを用いてと書ける。の場合がであり、それ以外の場合にはと書けることは明らかである。 ∎
系 6 (クロネッカーの稠密性定理).
無理数について集合はで稠密である