AUTOMATIC HTML VERSION

論文メモ:n-cardinalityのLaTeXML自動変換版です。自動検査には合格していますが、元PDFとの目視比較は未実施です。正本はPDF・TeXです。

論文メモ
n-cardinality —

ナンブ キトラ
HTML変換日:2026年7月26日

本棚を整理したいので, 溜まっている論文のメモを書いて未来への手紙とすることにする.

以下の論文は以下のような空間の構成にまつわる論文を集めたものだと思う:

定理 1.

性質𝒫をパラコンパクト,リンデレフ,サブパラコンパクトのどれか一つとする.そして 性質𝒬は正規か族正規のいずれかとする. そしてk,m1mk0を満たすものとして任意にとる. すると以下の性質を満たす可分で第一可算な位相空間Xが存在する.

  1. (1)

    Xnが性質𝒫を満たすことと n<kは同値である;

  2. (2)

    Xnが性質𝒬 を満たすこととn<mは同値である.

この定理の証明は [7] にある. 論文 [5] もそういう話. これにまつわる論文を集めたというか, 大体 Przymusiński の論文である.

正規性は直積では保たれない. 例えばゾルゲンフライ直線などが シンプルな例になっている. パラコンパクト性やリンデレフも そうである. 上記の定理はそれではそれらの直積で保たれない性質が消えるような臨界的な直積の回数はなんであるかという疑問に答えるものである.いくらでも任意にいじくれるというのが 上記の定理の答えである.

さてこの定理の空間の構成をちゃんと追っかけたわけではないが,空間の構成にはn-cardinality というものを用いる. これを紹介したい.

集合X に対して自然数n回の直積 Xnを考える. このとき点 p=(p1,,pn)Xnに対して

p^={p1,,pn}

というふうにXの部分集合p^ を対応させる. 例えばpが対角線に入っているなら p^は一点集合になることに注意しよう. このとき以下が成り立つ.

命題 2 ([6]).

Xを集合でnを自然数とする. このときAXnの部分集合として以下の三つの量はどれか一つが無限になるのであれば三つの値は一致する.

  1. (1)

    max{|B|BAの部分集合でBから異なる2元p,qをとると常にpiqiになる.};

  2. (2)

    max{|B|BAの部分集合でBから異なる2元p,qをとると常にp^q^=になる.};

  3. (3)

    max{|Y|YXの部分集合でAi=1n(Xi1×Y×Xni)を満たす.}

ここで |B|などはBの濃度を表す.

上の命題の二番で定義される量を An-cardinality とよび |A|nと書くことにする. An-countableであるとは |A|n0 であることとし, そうでない時には n-uncountable と呼ぶ. つまり n-cardinality とは, Aの点の集合であって座標がダブらないような最大の Aの部分集合であるということである.

この概念が先に述べた定理でどのように使われるのかは説明できないけれども, とにかく大事なのは n-cardinality に対してもボレル集合の完全集合性質は成り立つということである. 以下が成り立つ.

定理 3 ([6]).

Xをポーランド空間とし nを自然数とする. そしてBXnの ボレル集合とする. このとき以下は同値である.

  1. (1)

    Bn-uncountable である.

  2. (2)

    |B|n=20

  3. (3)

    Cをカントール集合とする. 位相的埋め込み写像h:CB が存在して h(x)^h(y)^= を任意のx,yCでみたす.

  4. (4)

    Cをカントール集合とする. このとき位相的埋め込み写像の族 {hi:CX}i=1nが存在し,さらに h(x)=(h1(x),,hn(x))で定義される位相的埋め込み写像 h:CXnに関して h(C)Bとなる.

  5. (5)

    その他いろいろ

n-cardinalityでも 完全集合性質が満たされることは面白いと思う. また比較的新しい次元論の数学書 [1] にもn-cardinality が載っている.

References