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論文メモ:固有写像のLaTeXML自動変換版です。自動検査には合格していますが、元PDFとの目視比較は未実施です。正本はPDF・TeXです。

論文メモ
— 固有写像 —

ナンブ キトラ
HTML変換日:2026年7月26日

本棚を整理したいので, 溜まっている論文のメモを書いて未来への手紙とすることにする.

以下の論文の束は固有写像について 調べた痕跡だと思われる.

これは何回も同じようなことを書いていると思うが, 固有写像という用語はブルバキによって 閉写像でファイバーがコンパクトなやつとして 導入された思うのだが,いや,普遍閉だったかも, まあとにかく, なぜか時代が進むとこの意味での固有写像は 完全写像と呼ばれるようになり, 固有写像というのはコンパクト集合の引き戻しが コンパクトという定義になった. この現代的な意味での固有写像と,完全写像つまり元々の固有写像の概念は一致しない.一般に完全写像ならば 現代風の固有写像,つまりコンパクト集合の引き戻しがコンパクトになる.逆に考えている空間がk-spaceとかだと 現代風の固有写像は完全写像になる. さらにブルバキでは完全写像(元々の固有写像) が普遍閉写像と一致するということが示されている. つまり写像f:XYが完全写像であることと, 任意の位相空間Zについて 写像f×1Z:X×ZY×Z が閉写像であることは同値である. 固有写像って一体なんなんじゃいというのはみんな気になっているようである (斎藤毅「Proper射の謎」https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/ t-saito/jd/proper.pdf). ブルバキには代数幾何の人がすごいいると思うので, 代数幾何学的に発見された概念をブルバキの 位相の巻に付け加えたのかもしれない. まあとにかく不思議な定義であるし,まあ この定義自体はコンパクト性を写像の概念として落とし込もうとした結果とも見れなくない(空間の話を射の話に言い換えるあのアレね),それで 不思議な定義の変容を辿っている概念である.

論文 [4] では k-spaceの上だと現代風の固有写像が閉写像になることを証明している. 位相空間がcompactly closed というのは二つのコンパクト部分集合の 共通部分がコンパクトになることで k-spaceっぽい概念.

[5] では almost-open, bi-quotient, compact-covering, compact-trace, countably bi-quotient, pseudo-open, P2, quotient maps などの性質を研究している. k-spaceも出てくる.

Michaelの論文 [3] では次の定理の簡単な証明を与えている.

定理 1.

f:XY を完全写像とし, g:XZは連続写像で Zはハウスドルフとする. このとき(f,g):XY×Z は完全写像である.

証明.

(f,g)を以下のように分解する.

X(1X,g)X×Zf×1ZY×Z

ここで 写像 (1X,g)Xgのグラフを結ぶ同相写像であり, Zがハウスドルフであるからgのグラフは X×Zの中で閉集合になる (ここがハウスドルフポイント). よって(1X,g)は 閉写像になる.特に完全写像である. そして完全写像同士の直積写像は完全写像になる (ここがこの証明唯一の非自明ポイント.証明はブルバキに書いてある)ので f×1Zは完全写像である. よってこれら二つの写像の合成である (f,g)も完全写像である. ∎

この定理からいろいろな既存の定理を系として導出している.

論文 [2] ではYをハウスドルフ空間として 開写像でもあるような(現代風の)固有写像f:XY が全射になる 必要十分条件を求めている. これ一体何をしているのかと言うと, 被覆写像の話がしたいと言うことだと思う. なんかそう言う感じのことが書いてある. [1] もそういう話.

References