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可算パラコンパクトではないメタコンパクトσコンパクトハウスドルフ空間そんでムーア空間でない展開可能空間のLaTeXML自動変換版です。自動検査には合格していますが、元PDFとの目視比較は未実施です。正本はPDF・TeXです。

Simplified Arens Square

一色三良(concious77)
HTML変換日:2026年7月26日

J={x∈ℝ| 0<x<1}と置き、 X=J×J∪{(0,0),(1,0)}と定義する。

n∈ℕについて

Ln={(x,y)∈J×J| 0<x<1/2, 0<y<1/n}∪{(0,0)}
Rn={(x,y)∈J×J| 1/2<x<1, 0<y<1/n}∪{(1,0)}

と定義して(0,0)には{Ln}n∈ℕを、(1,0)には{Rn}n∈ℕを基本近傍系として、そしてJ×Jの元には普通の平面の部分集合としての近傍系を導入するとキチンと位相を導入出来る。この空間を(X,𝔒)と書こう。

命題 1.

(X,𝔒)はハウスドルフ空間である。

証明.

明らか ∎

命題 2.

(X,𝔒)は正則空間ではない。

証明.
CL⁢(Ln)={(x,y)∈J×J| 0<x≤1/2, 0<y≤1/n}∪{(0,0)}
CL⁢(Rn)={(x,y)∈J×J| 1/2≤x<1, 0<y≤1/n}∪{(1,0)}

から分かる。 ∎

命題 3.

(X,𝔒)はパラコンパクトではない。

証明.

パラコンパクトハウスドルフ空間は正則空間でなければならないからである。 ∎

命題 4.

(X,𝔒)はメタコンパクトである。

証明.

まずXの部分空間としてJ×Jは普通の平面の部分空間としての位相と一致することを鑑みると、J×Jがパラコンパクトである事が分かる。さらにJ×JはXの開集合である。

Xの任意の開被覆𝒰についてこれをJ×Jに制限する。つまり

𝒱={U∩(J×J)|U∈𝒰}

を考える。J×Jはパラコンパクトなので𝒱の 局所有限開細分被覆𝒫が存在する。そして(0,0),(1,0)を含む𝒰の元をひとつづつ選びA,Bとすると

𝒬=𝒫∪{A,B}

は𝒰の点有限開細分被覆である。 ∎

命題 5.

(X,𝔒)はσコンパクトである。従ってリンデレフ空間である。

証明.

Xの部分空間J×Jがσコンパクトであり、{(0,0),(1,0)}もコンパクトだからである。 ∎

命題 6.

(X,𝔒)は可算パラコンパクトではない。

証明.

リンデレフかつ可算パラコンパクトならばパラコンパクトでなければならないからである。 ∎

命題 7.

(X,𝔒)は第二可算公理を充たす。

証明.

Xの部分空間J×Jが開部分空間であり、かつ第二可算で、(0,0),(1,0)はそれぞれ可算な基本近傍系を持つからである。 ∎

以上から(X,𝔒)は可算パラコンパクトではないメタコンパクトσコンパクトハウスドルフ空間である事が分かる。

定義 8.

集合Xとその部分集合族𝒜、及びp∈Xについて

St⁢(p,𝒜)=⋃{A|A∈𝒜,p∈A}

を𝒜によるSを中心とする星型集合という。

定義 9.

位相空間Xの開被覆の列{𝒰n}n∈ℕが展開列であるとは任意の点x∈Xについて{St⁢(x,𝒰n)}n∈ℕがxの基本近傍系になることである。位相空間に展開列が常に存在するとは限らない。111第一可算公理を充たさない空間を考えれば当たり前である。

そして展開列を持つ空間を展開可能空間という。

命題 10.

位相空間(X,𝔒)は展開可能空間である。

証明.

J×Jのユークリッド距離での中心p∈J×Jのr開球をBr⁢(p)と置く。つまり

Br⁢(p)={x∈J×J|‖x−p‖<r}

である。Br⁢(p)⊂J×JであることとBr⁢(p)がXの開集合であることに注意しよう。そして

𝒰n={B2−n⁢(p)|p∈J×J}∪{Ln,Rn}

とおけばこれは開被覆になる。

p=(0,0)のときSt⁢(p,𝒰n)=Lnでp=(1,0)のときは St⁢(p,𝒰n)=Rnである。 またp∈J×Jについて、r>0を任意にあたえて、nを十分大きく取ればp∉Ln∪Rnと出来て、さらにSt⁢(p,𝒰n)⊂Br⁢(p)と出来るので{𝒰n}n∈ℕは展開列となる。 ∎

注意.

展開可能なT3空間をムーア空間と言うのだが、空間Xはムーア空間ではない展開可能空間の例ということである。

References

  • [1] L.A.Steen and J.A.Seebch,Counterexamples in Topology,Dover Publications,Inc.,New York,1995, pp100, Simplified Arens Square