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距離空間の距離の修正のLaTeXML自動変換版です。自動検査には合格していますが、元PDFとの目視比較は未実施です。正本はPDF・TeXです。

距離関数の修正

一色三良(concious77)
HTML変換日:2026年7月26日
定理 1.

写像f:[0,+∞)→[0,+∞) が以下を充たすとする。

(1) f⁢(x)=0⇔x=0
(2) f⁢は広義単調増加
(3) f⁢は⁢0⁢で連続
(4) f⁢(x+y)≤f⁢(x)+f⁢(y)⁢(このような⁢f⁢を部分加法的という)

このとき距離空間(X,d)についてf∘dは距離関数で(X,d)と(X,f∘d)は同じ位相を誘導する。

証明.

e=f∘dとする。まずeが距離関数であることを示そう。明らかにe≤0であり、条件(1)から

e⁢(x,y)=0⇔d⁢(x,y)=0⇔x=y

が分かる。またe⁢(x,y)=e⁢(x,y)は明らかである。三角不等式を示そう。まず、x,y,z∈Xについて

d⁢(x,y)≤d⁢(x,z)+d⁢(z,y)

が成り立つ。そしてfの単調性と部分加法性から

f⁢(d⁢(x,y))≤f⁢(d⁢(x,z)+d⁢(z,y))≤f⁢(d⁢(x,z))+f⁢(d⁢(z,y))

となり、eが三角不等式を充たすことがわかった。

最後にdとeの位相が両立することを見よう。fは0で連続なのでεを任意に与えた時δを適切に選べば

0≤x<δ⟹0≤f⁢(x)<ε

よって任意のp∈Xについて

B⁢(p,δ;d)⊂B⁢(p,ε;e)

である。

ところでε>0を任意に与えδ=f⁢(ε)2と置くと条件(1)よりδ>0である。ここでもしf⁢(x)<δかつε≤xとなるxが存在すると仮定すると単調性からf⁢(ε)≤f⁢(x)となるのでf⁢(x)<δに反する。よって

f⁢(x)<δ⟹x<ε

であるので結局任意のp∈Xについて

B⁢(p,δ;e)⊂B⁢(p,ε;d)

以上からeとdは同じ位相を誘導する。 ∎

例 2.

a>0に対して

f⁢(x)=min⁡{x,a}

この例2からどんな距離空間にも有界な距離で同じ位相を誘導するものが存在すると言える。

例 3.

a>0に対して

f⁢(x)=a⁢x
例 4.
f⁢(x)=x1+x
例 5.
f⁢(x)=log⁡(1+x)
例 6.

0<a<1に対して

f⁢(x)=xa
証明.

例5及び6が定理の条件を充たすことを見よう。他の場合は読者に任せる。

まず例5について、条件(4)以外は自明である。まずx,y∈[0,+∞)について

1+x+y≤1+x+y+x⁢y=(1+x)⁢(1+y)

が成り立ちよって対数を取って

log⁡(1+x+y)≤log⁡(1+x)+log⁡(1+y)

次に例6について、条件(4)以外は自明である。まずx,y∈[0,∞)について、まず

max⁡{x,y}≤(xa+ya)1/a

が成り立つことに注意する。さて、

x+y=x1−a⋅xa+y1−a⋅ya

であり、1−a>0であるから

x+y≤(max⁡{x,y})1−a⋅(xa+ya)

が分かる。そして最初の注意から

(max⁡{x,y})1−a≤(xa+ya)1a−1

となるので結局

x+y≤(xa+ya)1a

が分かるので、

(x+y)a≤xa+ya

がわかる。これで条件(4)が成立ことが分かった。 ∎

上で挙げた例はすべて連続であるが、ここで、定義1を充たす関数で、不連続なものは存在するのかという疑問が湧いてくる。結果からいうと、定義1の条件を満たす関数はすべて連続である。手法としては距離関数が連続であることの証明と大体同様である。さらに連続性だけではなく、一様連続性を持つこともわかる。まとめると次のことが成り立つ。

定理 7.

条件(1),(2),(3),(4)を充たす関数f:[0,+∞)→[0,+∞)は一様連続である。

証明.

任意にε>0を与える。このとき0における連続性からδ>0が存在し、

0≤x<δ⟹f⁢(x)<ε

を充たす。(定義域と地域がともに[0,∞)であることに注意せよ。)

さて今、任意に点a∈[0,+∞)を与える。すると

|x−a|<δ⟹|f⁢(x)−f⁢(a)|<ε

を充たす。(もちろんここで、上の式のxは[0,+∞)の元であることを仮定している。)

実際、a≤xで、|x−a|<δを充たしているとすると単調性と部分加法性及びx−a∈[0,+∞)から

|f⁢(x)−f⁢(a)|=f⁢(x)−f⁢(a)≤f⁢(x−a)

が分かり、x−a<δからf⁢(x−a)<εとなる。x≤aの場合も同様である。 ∎

References

  • [1] ジョン・L・ケリー著,児玉之宏訳,位相空間論,吉岡書店,1968