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ワイエルストラスの多項式近似定理のLaTeXML自動変換版です。自動検査には合格していますが、元PDFとの目視比較は未実施です。正本はPDF・TeXです。

多項式近似定理

電波通信
HTML変換日:2026年7月26日

この文章では実直線の有界閉区間上の連続関数が多項式で一様に近似出来るというワイエルストラスの多項式近似定理をベルンシュタイン多項式を用いた方法で証明する。多項式近似定理は一般の有界閉区間上の関数に対する定理だが、一般の有界閉区間は[0,1]と同相なので、[0,1]上で証明してしまっても構わない。
早速証明に必要な補題を準備しよう。多項式Bn,k⁢(x)を

Bn,k⁢(x):=(nk)⁢xk⁢(1−x)n−k=Ckn⁢xk⁢(1−x)n−k(0≤k≤n)

と定義する。(nk)=Cknは二項係数である。[0,1]⁢上⁢こ⁢の⁢多⁢項⁢式⁢は⁢常⁢に⁢0⁢以⁢上⁢と⁢な⁢る⁢こ⁢と⁢に⁢注⁢意⁢せ⁢よ⁢。 このとき次が成立する。

補題 1.

(1) ∑k=0nBn,k⁢(x)=1
(2) ∑k=0nk⁢Bn,k⁢(x)=n⁢x
(3) ∑k=0nk⁢(k−1)⁢Bn,k⁢(x)=n⁢(n−1)⁢x
(4) ∑k=0nk2⁢Bn,k⁢(x)=n⁢(n−1)⁢x2+n⁢x
(5) ∑k=0n(n⁢x−k)2⁢Bn,k⁢(x)=n⁢x⁢(1−x)
証明.

Bn,k⁢(x)を2変数化して証明する。

Dn,k⁢(x,y):=(nk)⁢xk⁢yn−k=Ckn⁢xk⁢yn−k

とおけば、Bn,k⁢(x)=Dn,k⁢(x,1−x)となる。まず1番の式に関しては二項係数の定義から

∑k=1nDn,k⁢(x,y)=(x+y)n

からy=1−xを代入すればよい。
2番の式に関しては微分公式dd⁢x⁢xk=k⁢xk−1からk⁢xk=x⁢dd⁢x⁢xkなので

∑k=1nk⁢Dn,k⁢(x,y)=x⁢∂∂x⁢∑k=1nDn,k⁢(x,y)=x⁢∂∂x⁢(x+y)n=n⁢x⁢(x+y)n−1

となり、やはりy=1−xを代入すればわかる。
第3式も同様にk⁢(k−1)⁢xk=x2⁢d2d⁢x2⁢xkから

∑k=1nk⁢(k−1)⁢Dn,k⁢(x,y)=x2⁢∂2∂x2⁢∑k=1nDn,k⁢(x,y)=x2⁢∂2∂x2⁢(x+y)n=n⁢(n−1)⁢x2⁢(x+y)n−2

なのでやっぱりy=1−xを代入すれば良い。
第4,5式に関しては展開して1,2,3式を用いれば容易にわかる。 ∎

さていよいよ多項式近似定理を証明しよう。以下では∥∙∥∞は[0,1]上の一様ノルム(supノルム)である。

定理 2 (多項式近似定理).

[0,1]上の連続関数fに対して

pn⁢(x)=∑k=0nf⁢(kn)⁢Bn,k⁢(x)

と定義すると ∥f−pn∥∞→0 as n→∞が成立する。

この多項式pnをfのベルンシュタイン多項式と言う。
証明

∀ε>0⁢∃N∈ℕ⁢n>N⇒∥f−pn∥∞≤ε

を示す。 コンパクト集合上の連続関数は一様連続であるから

∀ε>0⁢∃δ>0⁢∀x,y∈[0,1]⁢|x−y|<δ⇒|f⁢(x)−f⁢(y)|<ε2

となる。M=maxx∈M⁡f⁢(x)とし、さきのδに対してNを

n>N⇒M2⁢δ2⁢1n<ε2

となるように取る。さて、任意のx∈[0,1]に対して

|f⁢(x)−pn⁢(x)|≤∑|x−kn|<δ|f⁢(x)−f⁢(kn)|⁢Bn,k⁢(x)+∑|x−kn|≥δ|f⁢(x)−f⁢(kn)|⁢Bn,k⁢(x)

となる。ここで∑|x−kn|<δの意味は|x−kn|を充たすkについて和を取ると言う意味である。(もちろん0≤k≤nである。)ただし|x−kn|となるkが存在しなければ0と定義する。∑|x−kn|≥δも同様の意味である。 まず上式の初項について一様連続性から|f⁢(x)−f⁢(kn)|<ε2となり

∑|x−kn|<δ|f⁢(x)−f⁢(kn)|⁢Bn,k⁢(x)<ε2⁢∑|x−kn|<δBn,k⁢(x)≤ε2⁢∑k=1nBn,k⁢(x)=ε2

ここで補題の1番の式を使った。
さて第二項について|x−kn|≥δより|n⁢x−k|≥n⁢δよって(n⁢x−k)2≥n2⁢δ2これを元に

n2⁢δ2⁢∑|x−kn|≥δ|f⁢(x)−f⁢(kn)|⁢Bn,k⁢(x)≤2⁢M⁢∑|x−kn|≥δ(n⁢x−k)2⁢Bn,k⁢(x)≤2⁢M⁢∑k=1n(n⁢x−k)2⁢Bn,k⁢(x)

=2⁢M⁢n⁢x⁢(1−x)≤2⁢M⁢n⁢14=M⁢n2を得る。ここで|f⁢(x)−f⁢(y)|≤2⁢Mと補題の第5式を用いた。
よってn>Nならば

∑|x−kn|≥δ|f⁢(x)−f⁢(kn)|⁢Bn,k⁢(x)≤M2⁢δ2⁢1n<ε2

以上よりn>Nならば

|f⁢(x)−pn⁢(x)|<ε2+ε2=ε

このNはxに依存せず、xは任意であったからn>N⇒∥f−pn∥∞≤εつまり∥f−pn∥∞→0 as n→∞ □

References

  • [1] 杉浦光夫『解析入門I』(基礎数学2)東京大学出版会(1980)