多項式近似定理
この文章では実直線の有界閉区間上の連続関数が多項式で一様に近似出来るというワイエルストラスの多項式近似定理をベルンシュタイン多項式を用いた方法で証明する。多項式近似定理は一般の有界閉区間上の関数に対する定理だが、一般の有界閉区間はと同相なので、上で証明してしまっても構わない。
早速証明に必要な補題を準備しよう。多項式を
と定義する。は二項係数である。 このとき次が成立する。
補題 1.
| (1) | |||
| (2) | |||
| (3) | |||
| (4) | |||
| (5) |
証明.
を2変数化して証明する。
とおけば、となる。まず1番の式に関しては二項係数の定義から
からを代入すればよい。
2番の式に関しては微分公式からなので
となり、やはりを代入すればわかる。
第3式も同様にから
なのでやっぱりを代入すれば良い。
第4,5式に関しては展開して1,2,3式を用いれば容易にわかる。
∎
さていよいよ多項式近似定理を証明しよう。以下ではは上の一様ノルム(ノルム)である。
定理 2 (多項式近似定理).
上の連続関数に対して
と定義すると as が成立する。
この多項式をのベルンシュタイン多項式と言う。
証明
を示す。 コンパクト集合上の連続関数は一様連続であるから
となる。とし、さきのに対してを
となるように取る。さて、任意のに対して
となる。ここでの意味はを充たすについて和を取ると言う意味である。(もちろんである。)ただしとなるが存在しなければと定義する。も同様の意味である。 まず上式の初項について一様連続性からとなり
ここで補題の1番の式を使った。
さて第二項についてよりよってこれを元に
を得る。ここでと補題の第5式を用いた。
よってならば
以上よりならば
このはに依存せず、は任意であったからつまり as
References
- [1] 杉浦光夫『解析入門I』(基礎数学2)東京大学出版会(1980)